第二回「大学の経営ビジョンを考えるⅠ:報告」

 大学経営の起点となるのは「大学の経営ビジョン」です。今回はそのⅠとして、企業などにおける経営ビジョンと比較しながら、大学の経営ビジョンの一般論についてお話ししました。比較することによって、大学の特異性を浮き彫りにしたかったからです。

 まず、大学経営における基本構図を押さえておくことが必要です。経営の主体である学校法人、大学の使命、大学の管理運営に関する基本規定などについて解説しました。

 次に、経営ビジョンの定義、経営ビジョンの意味・期待と効果、についてお話しした上で、現状を踏まえ、今後の一定期間における事業を見通し、経営ビジョンを達成するための道筋を明確にした“経営計画”、経営ビジョンと現状のギャップを埋める方策、すなわち経営ビジョン実現の方策の基本指針となる“戦略”、戦略を5W3Hの観点で具体的な内容に整理した“計画”について、実際の事例を挙げながら解説しました。これらを明確に意識することによって、経営ビジョンはより具体的に実効性のあるものになりす。

 最後に建学の理念についてお話しました。私学は“志学”、志が建学の理念です。大学のブランド力向上に向けた様々な取り組みも結局のところ、創立者の建学の理念行き着きます。経営ビジョンは時間軸と共に変化しますが、建学の理念は不変です。この“不変”であるために必要なこと、やるべきこと、について議論しました。

 今回は「経営ビジョンⅠ」として、その一般論についてお話ししました。各論に入る前に、その土台をきちんと押さえておくことが重要であると認識しているからです。次回「経営ビジョンⅡ」では各論をとりあげさらに掘り下げる予定です。

 

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